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小栗城


   

   

   

   

 

読み・・・おぐりじょう

所在地・・・茨城県筑西市小栗(旧協和町)

築城年・・・平安時代末期

築城者・・・小栗氏

主な城主・・・小栗氏

 

小栗氏について

 桓武平氏は桓武天皇の子、葛原親王より始まる。葛原親王の孫(子?)の高望王が上総介に任じられて東国へと下った。この高望王の子孫が関東で勢力を拡大しては多くの家が生まれた。
 小栗氏は、高望王の子、平国香の流れを汲み、平繁幹の子重家が小栗の地を与えられたことに始まる。 

上杉禅秀の乱

 時代は下って室町時代。
 1422〜23年に「小栗満重の乱」が起こり、小栗城で激しい戦いが行われた。
 小栗満重の乱とは、1416年に上杉禅秀(氏憲)と鎌倉公方足利持氏が争った際(上杉禅秀の乱)、上杉禅秀に味方した諸将を足利持氏が討伐したうちの1つである。

 上杉禅秀の乱を起こした上杉禅秀は、犬懸上杉氏の上杉朝宗の子である。
 1409年に鎌倉公方足利満兼が死去して持氏が跡を継いだ。足利満兼の死去後、犬懸上杉氏も上杉朝宗が出家隠居したため、禅秀へと家督が変わっている。
 持氏が鎌倉公方となった時の関東管領は山内上杉氏の上杉憲定であった。だが1411年に突然、上杉憲定が関東管領を辞職して上杉禅秀がその後任となっている。
 この時代、鎌倉公方を補佐する関東管領職は上杉氏の世襲となっており、中でも山内上杉氏と犬懸上杉氏が関東管領職を独占していた。禅秀の父朝宗も関東管領になっており、その後任が上杉憲定、上杉憲定の後任が上杉禅秀。犬懸上杉氏→山内上杉氏→犬懸上杉氏へと関東管領が移り変わった。

 関東管領職が山内上杉氏の憲定から犬懸上杉氏の禅秀へと移った背景には、その前年に起こった足利満隆の謀反騒動が影響しているようである。
 足利満隆は持氏の叔父であり、若年の持氏を補佐していた。この満隆が謀反を起こしたという噂が流れ、持氏は山内上杉氏の上杉憲定邸に逃げ込んだ。この騒動は大事に至ることはなかったが、上杉禅秀が仕組んだものという見方もある。

 1415年4月、足利持氏は上杉禅秀の家人で常陸の越幡六郎の領地を没収した。禅秀はこれに反対するが持氏は聞き入れず、禅秀は関東管領を辞任。代わって山内上杉氏の上杉憲基(憲定の子)が関東管領となる。
 持氏に反感を抱いた禅秀は、1416年10月2日、軍事行動を起こしたことで「上杉禅秀の乱」が勃発した。
 禅秀に味方した勢力は数多い。
 持氏の叔父である足利満隆が禅秀と結びつき、将軍足利義持の弟義嗣も禅秀の動きに加わった。禅秀の婚姻関係にあった那須氏、千葉氏、岩松氏、武田氏。さらには山入氏、小田氏、大掾氏、小栗氏、宇都宮氏など、関東の多くの諸将が禅秀に味方している。
 上杉禅秀の乱が起こると、足利持氏は鎌倉を脱出して駿河の今川氏の元へと逃れた。禅秀の乱の情報を受けた将軍足利義持は、鎌倉公方を助けることに積極的ではなかった。というのは、禅秀に味方した諸将は「京都扶持衆」と呼ばれる存在で、鎌倉公方ではなく将軍と結びつき、鎌倉公方を牽制する役目を担っていたからである。
 だが、将軍義持の弟義嗣が禅秀の乱に絡んでおり、義持は持氏の烏帽子親であったことから、義持は駿河の今川氏と越後の上杉氏に持氏の援軍を要請した。鎌倉を占領して勢い盛んな上杉禅秀軍であったが、幕府が動いたことで状況は変わって離反者が続出。禅秀は1417年1月10日鶴岡八幡宮の雪下御坊において自害した。


常陸守護の問題

 上杉禅秀の乱後、常陸国では佐竹義人と山入与義の守護問題が起こった。
 佐竹義人は山内上杉氏上杉憲定の子で、養子として佐竹氏に入り家督を継いでいた。佐竹義人の家督相続を佐竹一族の山入与義は認めず、元々両者は対立していたのである。
 そんな中で上杉禅秀の乱が起こり、佐竹義人は持氏に味方し、山入与義は禅秀に味方した。両者は乱後も対立し、幕府は山入与義を支持して常陸守護に補任するも、鎌倉公方足利持氏はこれに反対する。
 上杉禅秀の乱後、足利持氏は禅秀に味方した諸将の討伐を行っており、山入与義の討伐は1422年に行なわれた。
 持氏の山入討伐は、北関東の京都扶持衆に反感を抱かせ、小栗満重が反乱を起こした。これが「小栗満重の乱」であり、持氏自身が出陣して討伐を行い、1423年8月2日に小栗城は落城した。





<現在の状況>

 全体的に良好な遺構が残っている。特に本丸の下段を囲む土塁と堀は圧巻で、目の前にある本丸までの道のりが思わず遠く感じられるほどの険しさがある。
 ちなみに、木に印をつけて道標をしているため、その印を見つけて進んで行けば、本丸まで迷うことなく辿り着ける。



<あわせて読みたいページ>

 「宇都宮城」小栗満重の乱の際、小栗氏に味方した宇都宮持綱の居城

小栗城の所在地→