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乙女不動原瓦窯跡



     

   

   


所在地・・・栃木県小山市乙女1丁目




案内板より抜粋

 「乙女不動原瓦窯跡(おとめふどうはらかわらかまあと)は古代下野国の寒川郡に位置し、古瓦が出土する遺跡として古くから注目されていました。
 昭和52年の確認調査や昭和63年から5年にわたる発掘調査の結果、瓦を焼いた4基の窯のほか、工房や粘土採掘坑・粘土溜・瓦集積場・灰原など、瓦生産に関するさまざまな遺構が発掘されました。また、出土品には丸瓦や平瓦が多数ありますが、八葉複弁蓮華文軒丸瓦(はちようふくべんれんげもんのきまるがわら)や笵傷のある均正唐草文軒平瓦(きんせいからくさもんのきひらがわら)、文字の書かれた文字瓦も見つかっています。
 ここで焼かれた瓦は、下野薬師寺や下野国分寺などの寺跡、あるいは宇都宮市の水道山(すいどうやま)瓦窯跡から出土した瓦と共通した特徴をもち、供給先や工人の動きを知ることができました。
 また、当窯跡には有牀(ゆうしょう)式平窯と呼ばれる最新式の窯がいち早く導入されています。このことからも、国家的な事業であった下野薬師寺の再建や国分寺造営の一躍を担った当窯跡の重要性を物語ることができます」

石碑より抜粋

 「本瓦窯跡は奈良時代に下野薬師寺を始めとして当地域の重要な寺院に瓦を供給した造瓦所であります。
 本瓦窯跡は昭和52年の確認調査から4基の窯跡、灰原、工房跡、住居址が発見されています。平成元年の発掘調査により窯は平窯(ロストル窯)で、瓦専用の窯であることがわかりました。
 現在は面積6125平方メートルが国指定史跡として現状保存されています」